キャッシュバックを売るな!サービスで惹き付けろ!
自宅のSoftBank光1Gを10Gに変えるメリットやデメリット、工事までの流れやインターネットができない期間、その期間の代替方法はあるのかないのか、事務手数料や工事費などの詳細を教えてもらおうと、近所の某家電量販店に足を運び店員にいろいろ話を聞いてみた。
これらの疑問や不安が払拭されれば、契約したかもしれない。だが、ある理由から、即契約は見送ることにした。
その理由は、大半の人とは違うのかもしれない。
だが私は、それが理由では動かない変わった人間ということなのだろう。
キャッシュバックを売るな!サービスで惹き付けろ
キャッシュバックや家電商品〇〇万円分割引など、とても魅力的なキャッチコピーだが、冷静に考えてほしい。この先、何年使うかわからない固定回線のサービスだからこそ、サービスの詳細やどんなオプションがあるのか、メリット・デメリットや注意しなくてはならない部分の有無、初月や毎月の金額、聞きたいことは山ほどある。
これらの疑問や不安を解消する前に、店員が次のような話を始めると「はぁ?」という気持ちにならないだろうか。
店員に話を聞こうとすると「〇〇万円キャッシュバックや家電の割引キャンペーン」があるとか、「12ヶ月分の〇〇は割引になる」など、得する情報ばかりに注目した話がはじまる。
契約する話まで進んだあと、最後の最後にお金の話になるならいいが、開口一番「キャッシュバック」は違うと思う。
勝負するならサービスの品質で挑め
このことを理解しているのかしていないのか、終始キャッシュバックの話で終わる店員が多い。そんなときは「もういい」と、話を切り上げて立ち去るようにしている。
さらにこういう店員のことは信用しない。次になにかの理由で、その店舗に行くことになっても、たとえ店員がいなかったとしても、その店では二度とその話はしない。
私が聞きたい情報は、「〇〇光はこんなオプションがあって、オンラインゲームに特化している人気のサービスがあります」とか、「こういうオプションがあります」など、他の人がどのような使い方をしているかという情報のほうが、知りたいこととして優先順位は高い。
店員ははじめに「何に重点をおいて切り替えを考えているのか」を聞くべきではないだろうか。平均の月額料金を安くしたいのか、通信速度に満足できていないから切り替えるのなら、今の契約でもこんな方法もあるなど、また切り替えたときに新しいルーター購入の要否、パフォーマンスを発揮する有線ケーブルの種別など、何が理由で切り替えを考えているのかを聞き出すことに注力するべきだ。
それらの情報提供が先にあったうえで、契約時に「キャッシュバックで◯◯万円割引可能」という話になるなら、受け入れやすくなるだろう。話の順番が悪いため、店員への不信感しかなくなり契約したいという気にならないのだろう。
スマートフォンや固定回線の契約ではないが、過去にこのようなこともあった。
過去の経緯
私が社会人なりたての頃、生命保険に入ろうとしたときだ。紹介された担当者は、保険の商品内容はほとんど説明せず、終始お金の話しかなかった。
「3年毎に数万円が還付され、15年の満了を迎える形になる」とか、「15年毎に大きなボーナスが入るプランもある」などだ。
私が知りたかった保険の情報は、保証される病気や事故の区別、これらが原因の後遺症や通院費の補填など、さまざまな条件があると思う。これらの説明もなく、いきなり還付金の話から始まるともう聞く気が失せてしまい、嘘も方便で適当な言い訳をつけて帰ってしまい、その担当者とは連絡を取らなくなる。
十人十色なので話を聞いた全員が、私と同じように商品の内容だけを聞きたいという人ではないだろう。かかる費用や何年でいくらバックがあるのか、そこで契約を考える人がいることは否定しない。
ただ、その方法が全員に通用すると思うのは間違いである。
目的をしっかり持って話をきこう
スマートフォンや光回線の契約も、キャッシュバックだけを望んで契約する人もいる。
今回は契約をせずに帰宅したのだが、今日寄った店舗の担当店員は、非常に豊富な知識の持ち主であった。ただ今すぐ契約させようとすることが、最もお得でと説明した時点で契約する気にならなかった。
それは前述したキャッシュバックの話と、さまざまなお得情報はあったが、それらを吟味して判断する「考える時間」をくれなかったからだ。
だから申し訳ないが、別の店舗で話を聞くことにする。
「契約するときは、サービス内容を取るのかキャッシュバックを取るのか」
この目的を満たす形で店員から話を聞き、自分が求めた回答と一致している場合は契約、あっていない場合は契約しないと判断すればいい。
断るときの理由は?
断る際は理由を話すことはない。
伝えるとしたら「契約したくなくなった」だけでいいし、「いろいろ調べてくれてありがとうだけ」伝えて離席すれば十分だ。
言い方を変えれば、先に礼儀を尽くさなかったのは店員であり、こちらの思いを引き出せず、必要のない情報ばかりを矢継ぎ早で伝え、考える時間を与えずに契約させようとした時点で、人をバカにしているといえないだろうか。
そんな非礼を取る相手に、こちらが礼儀を尽くす必要もないだろう。なので何も言わずに、席を立っても構わないと思う。
ただ、キャッシュバックの内容と今後の家電購入予定などの利害関係が一致した場合は、その話に乗ってもいいだろう。さらに私の意見を参考にしていただけるのであれば、次の部分をクリアしているのであれば考えてもいいのかもしれない。
チェックのポイント
- しっかり考える時間を与えてくれること
- デメリットとメリットの説明ができること
- 初期費用、ランニングコスト、必要な出費、工事期間などの費用に関する必要な情報
- 契約を急かさない店員
これらの条件を満たせば、契約してもいいだろう。
その後、本当に「今回の契約は必要なのか」を自問自答して、その答えを持って行動しよう。
決して安い買い物ではないから。